客は私たちだけ
↑ホテル日航金沢「弁慶」の店先で、チェックインの際にフロントでもらった夕食チケットを店員さんに渡し、中に案内してもらいます。意外なことに、店内に客は私たち一組だけでした。
↑日本庭園の見える窓際の席です。琴の音色がBGM。なかなか良い雰囲気!
お盆・おしぼり・お茶
↑私たちが席について間もなく、お盆、お箸、熱々のおしぼりが運ばれてきました。
↑ほうじ茶も出されます。
前菜
↑そして最初に出されたのが前菜盛り合わせ。
・いくらおろし
・金時草のおひたし
・梅貝の魚醤煮
・鯖の巻き寿司
・揚げ銀杏
と、見た目、内容ともにバラエティーに富んでいます! そして、一つ一つが美味しい。
「金時草」(きんじそう)というのはあらや滔々庵(一泊目)の夕食にも出てきた加賀野菜で、こういう地の物を食べられるのが旅行者としては嬉しい。
↑「梅貝の魚醤煮」は、身を外すと、先端の部分(内臓)が切り取ってあり、母が感心していました。
お造り
↑次、九谷焼のような可愛い器に盛られて運ばれてきたのはお造り。「マグロの赤身、アラ、甘えび」です。
「アラ」という魚の名前は初耳でしたが、店員さんの説明によると「スズキの仲間で、九州で獲れる高級魚」とのことでした。鯛のような感じで、ムッチリしていてとても美味しかったです。
マグロ、甘えびも新鮮!
土瓶蒸し
↑次は土瓶蒸し。
↑上品なダシ汁に、松茸とハモが入っています。シャキシャキとした松茸やふっくらしたハモを食べつつ、美味しいダシ汁をすする……。至福です!
治部煮
↑次は、金沢郷土料理合鴨の治部煮(じぶに)!!
治部煮って、食べてみたかったのです!! 嬉しい!!
食べてみると、うわー、甘めのとろみある「あん」が鴨肉や野菜にからんで、とっても美味しい!
↑そしてここにも加賀野菜!! 「打木赤皮甘栗(うつぎあかがわあまくり)かぼちゃ」です!
皮がにんじんのように色鮮やか。食感は冬瓜のような、少し水っぽい感じ。いかにも日本かぼちゃといった風情です。こんな野菜を食べられるのも金沢に来たおかげ! いや~来た甲斐があった!
のどぐろ
↑次は「のどぐろの幽庵焼き」。昨日の、あらや滔々庵(一泊目)での夕食に引き続き、こちらのお宿でも北陸特産の高級魚「のどぐろ」が食べられるとは嬉しい!
昨日はふっくらとした「塩焼き」でしたが、こちらは醤油+みりんのタレに漬け込んだ「幽庵焼き」。身がキュッと締まり、噛めば噛むほど味わい深いです。
そして、添えられたさつまいもはただのさつまいもではなく、加賀野菜の「五郎島金時(ごろうじまきんとき)」です! 甘くてホクホク!
はす蒸し
↑続いて、加賀野菜「小坂れんこん」を用いた「小坂れんこんのはす蒸し」。れんこんをすりおろして卵や調味料と混ぜ、蒸したものに、生姜あんがかかっています。
ムチムチしたれんこん饅頭が、生姜の風味がきいたとろみあんとよく合っています。
ずわい蟹の天ぷら
↑次に、これまた北陸らしい!「紅ずわい蟹の天ぷら」。蟹の天ぷらなんて豪華です! 初めて食べます!
蟹の脚から取った感じの身をいくつか合わせて、海苔で挟んで揚げてあります。混ぜ物無し、まごう事なき蟹身の天ぷら!! ボリューム感があって、蟹の旨味を堪能できました。
↑天ぷらを食べ終えたタイミングで、お茶が湯飲みごと取り替えられました。減った分を注ぎ足してくださるだけでも十分なのに、高級なサービスです。
蒸し寿司
↑いよいよお食事「蒸し寿司とお吸い物」です。
「蒸し寿司」は関西の食べ物なのだそうで、食べるのは初めて。温かい寿司飯の上に、錦糸卵や穴子、いくら、生姜のガリがのっています。寿司飯が「温かい」というのがポイントですね。食べていてホッとします。
↑お吸い物に入っていたのは「魚(うお)そうめん」。キュッキュッとした面白い食感でした。
デザート
↑最後のデザートは「梅ジュースのフルーツゼリー」。梅ジュースで作られた透明感あふれるゼリーに、メロン、柿、ブルーベリー、梨が入っていました。ひんやりしていて、ほどよい甘さが美味しい!
デザートが運ばれてきたタイミングで、熱々のおしぼりが出てきて、先ほど取り替えていただいたばかりのお茶がまた湯飲みごと交換されたのには驚きました。最後まで細やかなサービスをしていただいて気分が良かったです。
満足
こうして、かなりテンポ良く食事が進み、合計一時間ほどで夕食を食べ終えました。
こんなにスムーズにどんどん食事が運ばれてくるなんて、会席料理では初めてです。もたもたしていなくて良いですね!
正直に言って、一日前に「あらや滔々庵」でやたら立派な夕食を食べていたので、「弁慶」での食事はそれに比べると見劣りするように感じてしまうんだろうなと思っていたのですが、実際は、意外とそんなことはありませんでした。
「弁慶」の食事もそれなりに手が込んでいて、美味しかったですし、サービスも良く十分に楽しめました。
宿泊するホテル内にこんな素敵な食事処があって良かったです。全席禁煙なのもかなりポイントが高いです。
他のお客さんは…
ちなみに、「弁慶」に滞在した一時間の間に、私たち以外に来たお客さんは一組(二名)だけでした。
このホテルに大勢泊まっているはずの他のお客さんたちはどこに行ったのだろう? と不思議だったのですが、母が言うところによると、「コンビニの袋を提げた男性をけっこうホテル内で見た」とのことで、ビジネス目的で宿泊して食事はコンビニのもので軽く……という人が多いのかもしれないと思いました。
(もしくは外食する人が多いのかな?)
(→「ホテル日航金沢、客室のシモンズベッドの寝心地が最高」に続く)