評判のバーへ
あらや滔々庵の美味しい夕食を食べ終えた私たちは、事前調査によると「雰囲気が良い」と評判のバー、「有栖川山荘」を見に行くことにしました。
↑エレベーターで四階まで上がると、案内板があります。その指示に従い、廊下の突き当たりを左折。
真っ暗な中に…
↑すると、照明もなくて真っ暗な中、左の壁にスリッパがたくさん置かれた棚が出現。そこからスリッパを取り、先に進みます。
↑のれんをくぐると、暗闇にぼんやりと浮かぶ渡り廊下が現れます。館内は畳敷きでしたが、この廊下は外気にさらされた板張り。冷たいので、先ほど取ったスリッパを履いて歩きます。
それにしても……な、なんだか、雰囲気が良いというより、暗すぎてちょっと怖いのですが!
入り口に到着
↑入り口に到着しました。スリッパを脱いでお邪魔します……。
↑すると、中もとっても暗い! 天井からの明かりがなくて、点在する灯籠のような照明の明かりのみなので、雰囲気はまるで停電した家の中??
昔、電気がなかった時代の夜はこんなだったのかなあと思ったりしますが……。
バーカウンター
↑暗すぎる有栖川山荘の中で、唯一ダウンライトが灯っていたバーカウンター。お客さんが四名ほど歓談してらっしゃいました。
↑もう少し近くで見てみたかったのですが、私たちはバーで何かを飲むつもりはなかったので、遠巻きに見学して終わりました。
寒い
バーカウンターのある部屋以外に、和室が二部屋あって、こちらはそのうちの一つ。革張りの椅子に腰掛けてみたら……夜気で椅子が冷たくなっていて体温が奪われる!
この有栖川山荘、入り口の引き戸は開きっぱなしで、そこから10月末の冷気が容赦なく入ってきていたのです。それでいて暖房は入っていない(もしくはかなり弱く入っていたのかな?)。
防寒対策必須
↑暗いし……寒いし……こんなところにずっといたら風邪をひいてしまう。母と相談して早々に引き揚げることにしました。もっと防寒対策をしっかりして行けば良かったかな……。
でも、気になっていた有栖川山荘を見に行けて満足です!
部屋に帰る
そして、暖房のきいた部屋へ帰着~~。
すると……。
↑あっ。お茶セットの湯飲みが新しくなって、お菓子が添えてある!!
加賀紫雲石
↑加賀紫雲石という銘菓です。熱いお茶とともに食後の甘味を……という心配りですね。なんだかとっても贅沢!!
↑そして、テーブルの上の冷水ポット、グラスも新しくなっていました! 綺麗なグラスで冷え冷えの水が飲めて嬉しい~。
浴衣も新しい
↑浴衣も新しいものが置いてありました!! 浴衣の下には新しいバスタオル!
つまりあらや滔々庵では、一人につき、
・浴衣は二着
・バスタオルは三枚(最初の浴衣セットに一枚、洗面所に一枚、新しい浴衣セットに一枚)
用意されているということになります。
旅館に滞在中、二度はお風呂に入る想定がなされている感じですね。
また緊張で眠れない
そして部屋の露天風呂に入り、あとは寝るだけとなりました。
部屋の電気を消し、明日に思いを馳せながら布団に入ります。
昨日は緊張のせいか眠れなかったから、今日はちゃんと眠らなきゃ。明日は平泉寺白山神社なんだから……。
と思って目を閉じたのですが、しばらくしてもまったく眠くなりません。
昨日不眠で、今日は飛行機酔いやら移動やらで疲れ果てているはずだから、すぐにでも眠れるはずなのに。というか、眠らなきゃやばいのに。
イヤな予感……。大本命の平泉寺白山神社行きを控えて、また、自分では制御しきれない緊張感が出てきたか?
それでもとにかく目を閉じるんだ……。目を閉じて横になってさえいれば体は休まると聞いたことがある。
隣の布団にいる母は、すっかり寝入ったようでした。
また不眠
私だけが闇の中で、眠れない自分をもてあましていました。耳栓をしているせいか、自分の心臓の鼓動が聞こえます。
ドク、ドク、ドク……。うわ~、心拍数早いですわ~(笑)。
何をそんなに緊張しているのだ? いや……緊張もするか。この日のために何年もかけて準備してきたのだから……。
リラックスしようと、私は、故郷北海道の景色を思い浮かべました。富良野のラベンダー、美瑛の丘……。
それらの景色を思い浮かべた直後は、心臓の動きがゆっくりになりました。北海道の景色、癒し効果ありますわ~と思ったのも束の間、しばらくするとまた心拍数が高い状態に戻ってしまいます。
そんな感じで、意識をずっと保ったまま、ついに朝になってしまいました。
二日続けて不眠かよ!!
もう、こうなってしまったら仕方ありません。私は布団から出て、朝の身支度をするために洗面所へ向かいました。(→「あらや滔々庵の豪華な朝食」に続く)